所長 前川あさ美から

maekawa_390.jpg

こんにちは。

私、前川あさ美は、東京大学大学院教育学研究科教育心理学専攻で、パーソンセンタードアプローチと出会いました。カール・ロジャーズとどこか似ているとのころのある佐治守夫先生や村瀬孝雄先生からスーパーバイズをうけ、アクスラインやランドレスのプレイセラピーや、ナタリー・ロジャーズらの表現療法に魅了されたりして、学んでまいりました。いえ、私を専門家として育ててくれたのは、これ以外に、自分の家族、特に子どもたち、そして大好きな絵本でもありました。さらに、最も大きな学びは、出会って来たクライエント様から得たものと思っております。

30年以上、東京女子大学と大学院で臨床心理学を教えてきましたが、様々なクライエントがいらっしゃるように、支援者もさまざまでいいと思って、学生ひとりひとりのユニークさを発見しながら、ユニークに専門家として成長していくプロセスを楽しんでまいりました。

専門は心の傷の理解と支援です。虐待やいじめ、大切な人の死や事故や事件、災害といった体験によって生じる心の傷。心の傷を負うことは、決して「弱い」からではありません。また、心に傷をおってしまうことで人生が台なしになるものでもないのです。

 

心の傷を負いながら、どのように人は生きていけるのか、どのように自分を取り戻し、自分らしく生きられるのか、支援をしてきました。特に虐待やいじめに関わる支援をしていくなかで、発達に特別なニーズのある、いわゆる自閉症スペクトラムの子どもや大人と出会うことが増えました。また、LGBTQの子どもや大人と出会うことも増えました。彼らはもちろん、保護者も、心傷ついて、苦しんでいることがあります。そんな彼らへの支援を専門としています。

心の傷と同様に、「助けて」と声を出すことも「弱い」「問題がある」とイメージしてしまう現代社会は、簡単に心の声が出せないことが多いです。安心して「助けて」といえる場、そして「助けて」といえた自分に誇りをもている社会を実現していけたらと考えています。そもそも、心への支援は、「~してあげる」「私がいないと」というものであってはならないです。支援の主人公は、支援を求める人です。彼らが自分らしく、他者とともに生きられる「自分の人生」を手にできるよう、その過程の伴走者としていたいと考えています。

このたび、下北沢で長年東京カウンセリングサービスを開業していた木村淳子さんとアンドリュー・グライム先生から場所を引き継いで、新たにBONDSという呼称をつけて、カウンセリングサービスの会社を立ち上げました。BONDSというのは、「つなげる」「きずな」という意味があります。彼らが大切にしてきた活動と精神をつなげ、彼らの時からいたカウンセラーたちとともに、ひとりとして、孤立せずに、この社会、あるいは信頼できる誰かとのつながりに信頼感をもちながら生きられるように、質の高い、信頼できるサービスを提供していきます。